SAKURAシートからセレッソ大阪を見守るブログ

元ゴール裏住人が、選手に一番近いSAKURAシートからセレッソ大阪を見守るブログです。普通の人よりセレッソ大阪を好きだけど、人生をかけるほどではない。単に好き。それ以上でも以下でもない。

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大好きな「お好み焼き CHANT」について

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※感謝を表す鉄板&お好み焼きアートたち 

行きつけのお店が提供してくれる「価値」とはなんだろうか?  ・料理や酒が自分好みなこと  ・とにかく安いこと  ・地理的に職場や家から近いこと  ・そこで出会う人たちが魅力的であること  などなど、数えればキリがないし、人によっても違うだろう。

僕には行きつけのお店が2つある。 1つめのお店は、元上司がボトルキープしており、タダ酒を呑めるから行くお店。 もう1つのお店は、マスターをはじめとするそこに集う人との会話が心地よいから行くお店。その名をCHANTという。

最初に「3月末で閉店する」という知らせを聞いたとき、「ウソやろ?」と思った。悪い冗談に決まっている。 年度末だから売り上げを伸ばすために、西天満国道1号線沿いにあった靴屋の専売特許である常時「閉店セール」商法を覚えたのか?と疑ってしまったくらいだ。 ただ、そんな疑念はすぐに打ち消した。マスターはそんな賤しい人ではない。賤しくてイヤラシイのはどう考えても僕だ。 

聞けば2003年のオープン以来、14年続いているという。 14年と言えば「オギャー」と泣いて母性本能をくすぐる赤子が「オトン、ウザい、クサい」と述べて、父の自尊心を崩壊させる破壊力を身に着けるくらいの年月だ。

しかも、セレッソ人気がいまの半分もなかった時期(大阪ダービー@長居で12,000人くらいだった気がする)にオープンし、セレッソ2回目のJ2暗黒期を乗り越えたのだから、改めてその偉大さがわかる。

14年の間に、引き合わされたり、救われたり、育てられたりしたセレッソファンたちの数を数えたら、途方もない人数になるだろう。 おそらくヤンマースタジアムは軽く埋まり、パブリックビューイング用にキンチョウスタジアムも解放しなければいけないかもしれない。 そう考えると、セレッソ大阪は感謝状でも贈ればいいのにと思ってしまう。 ※ユースの毎年の『卒業式的な何か』もここで行われていたと聞いたことがある。 

恥ずかしながら、僕のセレッソファン歴は一度中断している。ほぼ毎試合観ているのは、1999年くらいから2004年途中、2009年途中から今現在である。

その前半である1999年頃にマスターとは知り合った。当時僕は性欲と好奇心が旺盛な高校生だった。当時の僕にとってマスターは『ゴール裏で一緒に応援している愉快なおっちゃん』だった。今、自分が30代のおっさんになってマスターと昔話をするとき、世間知らずなガキだった僕らを、いかにマスターをはじめとする先輩方が僕たちを見守っていてくれたか、思い知らされることも少なくなかった。

※モリシに関するグッズの多さが、歴史を感じさせる

マスターは軸を持った方である。いんたーねっと全盛になった今、自分と異なる軸を持つ人に対する批判をする人は多いけれど(そもそも軸がない人も多いが)、軸を持つもの同士で意見交換すれば、一本化できずとも自分の軸の参考にはできる。父親との仲が悪い私にとって、マスターは父のような存在だったのかもしれない。セレッソサッカーに限らず、本当にいろいろな話をし、刺激を受けた。それから、菩薩のような優しさを持った奥さんや、個性豊かなバイトスタッフの方の存在は生涯忘れたくても忘れることはできないだろう。東北にいくとき、ディエゴ・フォルランのとき、毎年の講演会企画のとき、マスターの意見にはかなり背中を押してもらった。また、著名なライターの方やスタジアムDJの方など、この場所を通じて貴重な出会いを経験することができた。

 

※初期の初期のポスター 

セレッソ大阪が誕生して20年以上、店先にフラッグを掲げているセレッソファンのための店は大幅に増えた。けれど、コアなセレッソファンがしているお店では、間違いなくパイオニアだし、まだまだ確固たるポジションを築いていると思う。 だからこそ、4月1日を迎えるのが本当に残念だ。

だけど、そんな僕のちっぽけな思いは置いておく。

本当に本当にお疲れ様でした。本当に本当にありがとうございました。

そして、何かの終わりは何かのはじまり。マスターと奥さん、CHANTなみなさんの今後に幸があらんことを切に願う。

最後に。 どんなにセレッソなお店が増えても、僕にとってCHANT以上に居心地の良いお店は出てこないだろうな、と思う。その一方で期待もしている。CHANTのマスターのように「直接的なサポートではないけど、確かな愛と情熱を持ったセレッソファンのお好み焼き屋」が再びOPENすることを。 まるで、永きにわたってスタジアムで唄われ、受け継がれるであろうCHANTみたいにね。

ではでは今日はこの辺で。 ※注1 マスターに何かあったみたいな文面ですが、至ってお元気ですのでご安心を  ※注2 料理やお酒について言及してませんが、みなさんご承知のとおり美味ですので、あえて言及しなかったことを申し添えておきます。  ※注3 ふざけた文章を書いておりますが、本当に感謝しかありません。 

※見慣れた風景、「今日は誰がいるかな?」とよく外から中をのぞいたものでした。